茄子干し
今朝起きてすぐにそこかしこの窓を開け放って、あついたまらん、と呻きながら台所で茄子を輪切りにしました。切った茄子を干し、仕事終えて帰ったら油で揚げてビールや白ワインで盛大に飲んでこましたろという算段です。
切った茄子を入れたザルを、さあ、風通しの良い所へ置こうとして、はたと、この家には風通しの良いところが無い事に気が付きました。
風通しを良くするために窓を開け放って出勤するのも無用心です。茄子のために家財を危険にさらす訳にはいきません。
唯一風通しの良い所と言えば浴室かしら、とザルを持って浴室まで行きましたが茄子が石鹸の臭いを吸ってしまいそうで気色が悪い。
それでは物干しにぶら下げてやろう、とベランダに出たら日差しは力強く、すでにベランダは地獄のようでどこにも日陰などありませんでした。

詩情溢れる夏
遠くに見える雲はずっしりとした夏雲、むくむくとしている。青と白だけの世界、何もかもポエジーって自然に語りかけている時間など無かったはず。
これはアカン、とザルを持ってそろそろとベランダから撤退し茄子の入ったザルを頭上に掲げて家中を右往左往、暑いのでイライラとして、もう干すのは止めて味噌汁の具にしてやろうかと思いましたが味噌汁でビールは楽しくない。
時間も迫ってきたのでちょっと抵抗はありましたが薄暗くひんやりした玄関に置くことにしました。下駄箱の上に置きやっとザルから開放されて、後は着替えて出かけるだけです。
下駄箱の上で良い具合に干せているでしょうか。楽しみです。
クリタケ